フランスの陶磁器
フランスには、セーブルという高品質な陶磁器がありますがこちらは王家に作られるようなもので成形なども手作業で作られるため希少で高価なものばかりです。一方リモージュではたくさんの窯や絵付け工房があり、どちらかと言うと庶民向けに作られているものも多く価格も手ごろなのが多いです。
セーブル窯の最近の作品(No108) |
リモージュの歴史
では、なぜリモージュには多くの窯ができたのでしょうか?その答えは、18世紀にまで遡ります。ドイツのマイセンで1709年にヨーロッパで初めてとなる磁器の製造が成功しました。
マイセン窯の作品 |
それを見てフランスでも、磁器の制作を成功させようと躍起になっていました。その開発は主に、王立窯であるセーヴルで行われましたが、肝心の材料となる石であるカオリンがフランスでは見つかりませんでした。磁器には至らぬものの、セーヴルでは18世紀半ば高品質な軟質磁器の製造に成功しました。それでも、カオリンの発掘を求めて、フランス中を探索したところ、1766年についにパリから南南西に260kmのフランス中央部にほど近い町リモージュでカオリン鉱床が発見されました。カオリン鉱床は発見されましたが経営難やフランス革命のため、リモージュの磁器製造は1840年までは、質はともかくとして、世界的に見てメジャーにはなりませんでした。
1840年以降には、アビランドによってフランスから遠く離れたアメリカの地でリモージュの作品が評価を受けたり、ロンドンやパリなどの万国博覧会で多くの窯が展示することによってリモージュの世界的な評価が上がっていきました。こうして、19世紀初頭には6軒だった製陶所は1840年には30余りに、そして1926年の調査が行われた頃には48軒にまで増加しリモージュ地方は磁器で有名な町になりました。
リモージュ アビランド製陶所の風景 |
リモージュ アビランドの作品 |
現在残っているアンティークのリモージュを手にすると、様々な種類の刻印があることに気づきます。それは、リモージュ地方の数多ある窯がそれぞれ独自の刻印を使っているからなんですね。
アビランドやベルナルドといった名窯が数多く誕生しましたが、リモージュで最初にカオリンを使って硬質磁器を製造したロワイヤル・リモージュはセーブルと並びフランス王室御用達のブランドとして知られています。
今回出てきたリモージュが私のオンラインストア(yumikichi)にて販売中です。まだ、開店したてなのでどうぞよろしくお願い致します👧
0 件のコメント:
コメントを投稿