今回紹介するのはエインズレイの「オーチャードゴールド」です。言わずもがな、エインズレイの代表的なシリーズですね。
オーバンシェイプのオーチャードゴールド |
このデザインは1980年にステファン・バーズレイ氏によって完成された物です。それ以前からエインズレイではフルーツ柄が描かれており、バーズレイもそれを基に完成させました。大きな違いとしては「オーチャードゴールド」はほとんど転写によって制作されているため大幅にコストカットすることに成功しました。まずは、1980年以前のフルーツ柄について紹介します😊
エインズレイで活躍したペインター達
オーチャードゴルード以前のフルーツ柄はハンドペイントで制作されることが多くありました。そのため、作品にはペインターのサインが残されており、今回は20世紀のエインズレイの作品でよく見かける3人のペインターと共に紹介します。
1人目:ドリス・ジョーンズ(Doris Jones、1938-1969年に活躍)
ドリス・ジョーンズについては1938年から1969年までエインズレイの工場で働いていたこと以外、ほとんど知られていません。彼女の作品は、初期のフルーツやベリー類のデザインに多く見られます。市場で出回っているフルーツ柄は「D. Jones」のサインが入っていることが多いです。
2人目:ナンシー・ブラント(Nancy Brunt、1935-1975年に活躍)
ナンシー・ブラントは、ドリス・ジョーンズと同様に、フルーツやベリー類のデザインのイメージが強いです。彼女は1935年から1975年までエインズレイの工場で働いており、作品には「N. BRUNT」のサインが入っています。ティーカップ&ソーサーが最も広く収集されていますが、ジョーンズもブラントも、ディナーやティーサービスの作品を幅広く描いたことで知られています。
参照:Antique Marks |
3人目:ジョセフ・ベイリー(Joseph A. Bailey、1937-1974年に活躍)
20世紀半ばまでエインズレイに在籍していた有名なアーティストの中で、最も需要が高いのがジョセフ・A・ベイリーです。ジョーンズやブラントがフルーツやベリーの模様を描くことが多かったのに対し、ベイリーは花の模様を描くことで有名でした。ベイリーが描いたデザインは、独特のスタイルと華やかさを持っており、経験豊富なエインズレイのコレクターは部屋の中からでも見分けることができるそうです😳
ジョセフ・ベイリーについては、1937年から1974年までエインズレイに在籍していたこと以外、ほとんど知られていません。キャベツ・ローズと呼ばれることもある大きなピンクのバラは、ベイリーの作品の中でも特に特徴的で、市場でベイリー作品を見かけるとどれも高額で取引されており、中には数十万円するものも見られます。
オーチャードゴールドのデザインやカラー
数々のペインターによって生み出されたフルーツ柄は、1980年にステファン・バーズレイ氏によって「オーチャードゴールド」シリーズとして人気になり様々なシェイプやカラーの物が誕生しています。
「シェイプ」
オーチャードゴールドはカップだけでも「アセンズ」「オーバン」「モカ」「ストラトフォード」「マグ」「フテッドマグ」と様々なものが出ています。注目すべきはフルーツのデザインがそれぞれ違うということです!同じ柄をただ違うシェイプに貼り付けないあたり、エインズレイの強いこだわりを感じますね👍
アセンズシェイプのオーチャードゴールド |
こちらはアセンズシェイプの物ですが、この記事の1番最初にあるオーバンシェイプの物と見比べると、デザインが違うことがお分かりいただけると思います。カップ以外にもティーポットからディナープレートまでしっかりと揃っています😋
「カラー」
オーチャードゴールドシリーズはカップの外側とソーサーに色を付けたバージョンが販売されており、かなりたくさんの色があります。私が把握している色は「レッド」「ピンク」「イエロー」「ミルグリーン」「ターコイズ」「アイスブルー」「コバルト」ぐらいですかね👐
ターコイズカラーのオーチャードゴールド オーバンシェイプ |
廃盤と復刻
そんなオーチャードゴールドは、惜しまれながらも2015年に製造が終了した作品でしてしまいました😂しかし、僅か3年後の2018年には復刻版「オーチャードゴールド ティーカップ&ソーサー ヨーク」として帰ってきてくれました!
復刻版「オーチャードゴールド ティーカップ&ソーサー ヨーク」(エインズレイ公式) |
ヨークとはイングランド北部のヨーク地方が由来になっており、デザインに変化はありませんがカップの色味については製造時期により色の濃さが異なるようで、復刻版の写真では以前の物と比べるとオレンジが濃くなっているように感じますね👍
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